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イノベーション事例

本学は光技術を応用して起業をめざす技術者/研究者、中小企業経営者のみなさんのための大学。創立以来、あらたに医療機器ビジネス、ヘルスケアサービスビジネス、バイオ機器ビジネスの起業に必要なさまざまな支援をおこなっている。昨春からは、デザイン思考をベースにしたバイオフォトニクスデザイン分野を設けた。ジーニアルライト社は本学発の最初の医療機器スタートアップである。

全ての人が健康に生活を送ることができる世界を目指して

ジーニアルライト株式会社

ジーニアルライト代表取締役の下北さんは奈良県出身。 大学卒業後、地元の企業に就職しレーザーによる金属微細加工の研究に取り組んでいました。 2006年にGPIに入学。GPIで様々な経験を積み半年後に起業。 医療機器と光についての技術研究開発に特化しビジネスを拡大、その研究・開発力の高さから様々な賞を受賞。 さらには大企業でもなかなか取得できない医療機器に関わる各種認可を取得。 現在は小型臨床検査機器(POCT機器)の開発と薬機コンサルティングの二つの軸で 医療機器を通じた新しい社会を目指して挑戦中。

ジーニアルライト株式会社代表取締役 下北 良さん

卒業生インタビュー

GPIとの出会い

前職でも光を使った加工技術研究に関わる仕事をしていました。 共同研究者から新しく【光の研究に特化した大学院大学】を紹介され「今以上に自分自身を発展させたい」という思いが芽生えました。 生活拠点を変える不安よりも、もっと自分を高めていきたいという想いと挑戦することに背中を押してくれる周りの環境もあり新しい未来への大きな期待を胸にGPIに入学しました。

GPIの印象

様々な分野での権威である豪華メンバーの教授たち。 その教授たちが自分と同じ目線で議論し悩み、検討してくれる。 目標に向かって教授陣と一緒に進んでいけることにとても驚きました。 周りの学友は、年齢関係なくみんなが「光るもの」を持っている人ばかり。 自分自身を発展させることができる環境がそこにありました。

未来のイノベーターに向けて一言

【真(しん)にやりたいことをする】 起業間もないころに、諸先輩方からこのような言葉をよくかけられました。 それは何かと模索していく中、とある医療現場でドクターにこんな話を聞きました。 【患者さんが “こんなに苦しんでいる自分の気持ちがわかるのか” とおっしゃることがあります。そんなとき私は、 “代わってあげたいと思うほどつらい思いをしてあなたを支えている人達がいます。逆にその人達のお気持ちはわかりますか” と返します。】 患者さんは当然ご自分の苦しみに耐えています。 しかし医療の現場では苦しんでいるのは患者さんだけではなく、ご家族やご友人等その周りの人たちもまたいろいろな苦しみに耐えています。 一方的ではなくお互いを想いあい、寄り添うということを伺ったとき、私は心から震えました。 自分の仕事を通して人の心が【あたたまる】ことに何か貢献できるのであれば…。 医療を通じて病気で苦しんでいる人を助けるだけでなく、支えている人の不安や辛さまで【あたたかく】解決できるようにしたい。 これこそ自分が真にやりたいことだと気づかされました。

人の心の【あたたかさ】=英訳するとgeniality。 これは今の我々の会社の名前の由来にもなっており、会社の理念であり今日まで私が会社を興し活動している原点でもあります。だからこそ私からは最後に、

自分の夢を熱く語れる人間であれ

という言葉を贈りたいと思っております。 夢を熱く語れて、人の心を動かせる【言霊】を持っていること。 いつの時代も、志す人たちは賛否や苦労や挫折など困難がついている中で理論だけでなく、想いを語れることがとても重要だと。 私自身もそんなかっこいい大人になっていきたいと思っております。